仲里 文吉(野菜)
仲里 文吉
JAおきなわ津嘉山支店
| 農家歴 | 30年 |
| 栽培面積 | 1000坪 |
| 栽培品種 | カボチャ |
人を育てるような気持ちがないといいカボチャはできんよ。
30年間休みなしにカボチャづくりに精魂を傾けてきた仕事人、仲里文吉さん。
恥ずかしがりで口べたという達人はカボチャの話になると、真剣な表情そのもの。
仲里さんのカボチャづくりは、頑固一徹、妥協を許さない。
カボチャは生き物だから、気を抜いたらだめさ~。
彼岸もまじかに迫った3月の中旬、曇り模様の空から雨が風に流され落ちて来た。
1000坪のカボチャ畑でインタビュー予定の仲里文吉さん(73歳)・キヨさん(70歳)が姿を現さない。
口べたの文吉さんは、雨を理由にインタビュー中止を決め込んでいたのだ。
それでも、カボチャの話と聞いて駆けつけてくれた。
インタビューは急きょ出荷場へ。
30年間休みなしにカボチャづくりに精魂を傾けてきた達人は、カボチャの話になると口べたもなんのその、人に愛情を注ぐような育て方を披露してくれた。
「金をかけるのは、立派なカボチャをつくりたいから。
うっかりしていると、虫にやられたりするからね。
仕事を明日に伸ばそうなんてもってのほか、カボチャは生きものだから、いつも気を抜いてはだめだよ」
病害虫対策にはとくに神経をつかう。
毎年、同じ虫がつくとは限らない。
今年はウドンコ病、去年はアブラ虫などと病害虫がカボチャたちに襲いかかる。
害虫や風を防ぐために広大な畑の周囲には2メートル以上もある網を張り巡らす。
一旦、やられると断然収穫が減り、苦労が水の泡。
辛い思いは何回も。
「一番に大事なことは収穫するまで葉っぱを残すことさあ。
葉っぱの張り具合がしっかりしてないと、虫がつきやすくなるからね」
色具合も気を抜かない。
日照が強くなると、カボチャが焼けないように新聞紙を畑に持ち込み1個1個包み始める。
黒みを失うと出荷先では商品として歓迎されない。
カボチャにシートを敷くのも日差しの反射を調節して底に色がつかないためだ。
「人を育てるようなものだよ。
そんな気持ちがないといいカボチャはできんよ」
日頃は口数が少ない文吉さんが、達人と呼ぶにふさわしい表情で笑った。
●カボチャのふるさと
カボチャの原産地はアメリカ大陸。
メキシコの洞窟で、紀元前7000年~5500年の地層から種が発見されています。
日本へ伝えられたのは17世紀、カンボジアから来たので「カボチャ」の名前になりました。
●カボチャアレコレ
シンデレラの魔法の馬車はカボチャです。
また、古代ヨーロッパから伝わるハロウィンは、聖人や殉教者の霊をまつるお祭りで、アメリカでは、大きなオレンジ色のカボチャをくり抜き、ろうそくをともして飾ります。

